就労支援(高等職業訓練促進給付金など)
資格を取って収入アップ。学ぶ間の生活費を月10万円支援

ひとり親の就職・転職・キャリアアップを支えてくれる国の制度です。資格を取るために学校に通う間の生活費を支援する「高等職業訓練促進給付金」(月10万円)と、講座の受講料の6割を出してくれる「自立支援教育訓練給付金」が柱になっています。
- 看護師などの資格取得のため学校に通う間、月10万円(非課税世帯)の生活費支援を受けられます
- 働きながら講座で学ぶ場合は、受講料の60%が支給される給付金があります
- どちらも受講・入学「前」の事前相談が必須です。申し込んでからでは間に合いません
制度のポイント(早見表)
- 支援内容・金額
- 高等職業訓練促進給付金:月額100,000円(住民税課税世帯は70,500円)、最後の1年は4万円増額、修了時に5万円支給 / 自立支援教育訓練給付金:受講費の60%
- 対象となる方
- 児童扶養手当を受給しているか同等の所得水準(子1人なら年収385万円未満)のひとり親で、6か月以上の養成課程で学ぶ方など
- 所得制限
- 児童扶養手当の受給水準と同等(子1人の場合、年収385万円未満が目安)
- 申請方法
- 必ず受講・入学前に市区町村のひとり親支援窓口で事前相談が必要
- 相談窓口
- 市区町村のひとり親支援窓口(母子・父子自立支援員)
2つの給付金の違い
「じっくり学校に通って国家資格を取りたい」なら高等職業訓練促進給付金、「働きながら講座で資格を取りたい」なら自立支援教育訓練給付金が向いています。どちらも児童扶養手当と一緒にもらえるので、生活を維持しながら学ぶ道筋を立てられますよ。
| 制度 | 向いている人 | 支援内容 |
|---|---|---|
| 高等職業訓練促進給付金 | 6か月以上学校に通い国家資格などを取りたい | 在学中 月10万円+修了時5万円 |
| 自立支援教育訓練給付金 | 働きながら講座で資格を取りたい | 受講費の60%を支給 |
在学中の家計はこうなる — 組み合わせの実例
「月10万円だけで暮らせるの?」って、一番気になるところですよね。実は、給付金は単独ではなく他の制度と組み合わせて使うものなんです。例えばお子さん1人・非課税世帯の方が看護学校に通う場合、毎月の収入イメージはこんな感じ。さらに入学時には「入学準備金50万円」、卒業時には「就職準備金20万円」の貸付があって、5年間働き続ければ返済は全額免除ですよ。
| 収入源 | 月額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 高等職業訓練促進給付金 | 100,000円 | 非課税世帯。最後の1年は140,000円に増額 |
| 児童扶養手当 | 48,050円 | 子1人・全部支給の場合(令和8年4月〜) |
| 児童手当 | 10,000円 | 3歳〜高校生年代 |
| 合計 | 約158,000円 | +アルバイト収入も一定範囲で可 |
どんな資格で、収入はどれくらい変わる?
対象は看護師・准看護師・保育士・介護福祉士・歯科衛生士・調理師などの国家資格が中心で、最近はWebデザインなどデジタル分野にも広がっています。特に看護師は「3年かかるけど、取得後の平均年収は約500万円」と、経済的自立のルートとして実績が多い選択肢です。大切なのは、いきなり学校を決めないこと。窓口の支援員さんが、あなたの状況に合わせて現実的なプランを一緒に考えてくれますよ。
| 資格 | 修業年数 | 取得後の働き方の目安 |
|---|---|---|
| 看護師 | 3年 | 平均年収約500万円。夜勤なしの選択肢も |
| 准看護師 | 2年 | 年収350〜400万円程度。働きながら看護師へ進学も |
| 保育士 | 2年(通信併用も可) | 年収300万円台〜。自身の子育て経験が活きる |
| 介護福祉士 | 2年 | 処遇改善で年収改善傾向。求人が安定的に多い |
| Webデザイン等(講座) | 数か月〜 | 在宅勤務・時短と両立しやすい |
申請の流れ — 「入学前の事前相談」がすべての入口
ここ、本当に大事なポイントです。いちばん多い失敗は「先に入学を決めてから窓口に行く」こと。給付金は受講開始前の事前相談と申請が必須で、始まってからではさかのぼれないんです。流れは、(1)窓口で事前相談(出願より前が理想)→(2)対象講座の確認→(3)入学後に支給申請→(4)毎月支給。「まだ迷っている段階」でも相談して大丈夫ですよ。むしろその段階で行くのが正解です。
知っておきたい注意点
- 対象資格の例:看護師・准看護師・保育士・介護福祉士・理学療法士・調理師のほか、デジタル分野の民間資格も対象
- 入学準備金50万円・就職準備金20万円の貸付(5年間就労で返済免除)も併用できます
- 受講開始後の申請はできないため、必ず事前に相談してください
「私の場合はどうなる?」— モデルケースで見てみましょう
具体的な状況を想定して、制度がどう使えるかを計算しました。
ケース1: 年収180万円・子ども1人のFさん(看護師を目指す)
状況: パート事務で月収15万円。看護師の資格を取って安定した収入を得たい。3年制の看護学校に通いたいが、学費と生活費が心配。
結果: 高等職業訓練促進給付金(月10万円×36か月=360万円)+児童扶養手当(月4.8万円)+児童手当(月1万円)で月収約25.8万円を確保。入学準備金50万円の貸付も利用。卒業後は年収400万円以上の看護師に。
ケース2: 年収220万円・子ども2人のGさん(介護福祉士を目指す)
状況: 介護のパートをしながら介護福祉士の資格を取りたい。2年制の養成校に通いたい。
結果: 高等職業訓練促進給付金(月7.05万円×24か月)+修了支援給付金5万円。さらに自立支援教育訓練給付金で学費の60%(上限80万円)が戻る。卒業後は正社員で月収22万円に。
知らないと損する落とし穴
「知らなかった」で損をした実例と、その対策をまとめました。
落とし穴1: 受講開始後に申請して3か月分を損した
Hさんは4月に入学したが、給付金の申請は7月に。支給は申請月からなので、4〜6月の3か月分(30万円)がもらえなかった。
落とし穴2: 対象外の資格を選んでしまった
Iさんはネイリストの学校に通ったが、高等職業訓練の対象資格ではなかった。対象は看護師・介護福祉士・保育士・歯科衛生士など「養成機関で1年以上」の国家資格等に限られる。
申請前チェックリスト
- 必須養成機関の合格通知書または入学許可書
- 必須児童扶養手当証書のコピー(または同等の所得証明)
- 必須世帯全員の住民票
- 必須所得証明書(課税/非課税証明書)
- 必須養成機関のカリキュラム・修業年限がわかる書類
- 必須通帳のコピー(振込先口座)
よくある質問
在学中の生活費だけで足りるか不安です
高等職業訓練促進給付金(月10万円)に加えて、入学準備金50万円・就職準備金20万円の貸付制度があり、卒業後5年間働けば返済が免除されます。児童扶養手当と併給もできるため、組み合わせれば在学中の生活を支えやすくなります。さらに家賃については住宅支援資金貸付(月4万円まで・就労継続で免除)も併用できる場合があります。
どんな資格が対象になりますか?
看護師・准看護師・保育士・介護福祉士・理学療法士・作業療法士・調理師などの国家資格のほか、近年はWebデザインなどデジタル分野の民間資格・講座も対象に加わっています。対象は自治体により異なるため、窓口でご確認ください。
パート勤務でも利用できますか?
はい。児童扶養手当を受給しているか、同等の所得水準(子1人なら年収385万円未満が目安)のひとり親の方であれば、雇用形態は問いません。
40代でも遅くないでしょうか?
遅くありません。実際に30代・40代で看護学校や介護の養成校に入学するひとり親の方は珍しくなく、養成校側も社会人入学に慣れています。取得後に20年以上働けると考えれば、十分に回収できる投資です。年齢よりも「子育てと通学の両立体制」を窓口で一緒に整理することが大切です。
在学中にアルバイトはできますか?
できます。ただし収入が増えて児童扶養手当の所得制限や給付金の所得要件(非課税世帯かどうか)を超えると、支給額が変わる可能性があります。働く量を決める前に、窓口で「いくらまでなら影響がないか」を確認しておくと安心です。
ハローワークの職業訓練とはどう違いますか?
ハローワークの公共職業訓練(求職者支援制度)は失業中の方向けで、月10万円の職業訓練受講給付金は世帯収入などの要件があります。高等職業訓練促進給付金はひとり親専用で、より長期の資格取得に向いています。両方の対象になる場合はどちらが有利か窓口で比較してもらえます。
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※ 制度内容は2026年7月時点の情報です。金額や要件は改定される場合があります。申請前に必ず公式窓口でご確認ください。
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※こちらでの解説は一般的な内容であり、個別のケースへの助言ではありません。具体的な判断に迷うときは、必ずお住まいの自治体窓口や専門家にご相談ください。