住まいの支援(家賃補助・公営住宅など)
家賃の負担を軽く。自治体独自の支援をチェック

ひとり親家庭向けの住宅支援は、自治体独自の家賃補助、公営住宅への優先入居、母子生活支援施設、住居確保給付金など複数の選択肢があります。お住まいの自治体によって内容が大きく異なります。
- ひとり親向けの家賃補助(月数千円〜4万円)を独自に行っている自治体があります
- 「住宅支援資金貸付」は家賃を月4万円まで12か月借りられて、1年働き続ければ返済免除=実質もらえる制度です
- 離職などで家賃が払えないときは「住居確保給付金」(原則3か月・最長9か月)という全国共通の制度も使えます
制度のポイント(早見表)
- 支援内容・金額
- 自治体により月3,500円〜40,000円程度の家賃補助(例:世田谷区 最大月4万円、武蔵野市 月1万円、神戸市 最大月1.5万円)
- 対象となる方
- 18歳未満(または20歳未満)の子どもを育てるひとり親世帯(自治体により要件が異なる)
- 所得制限
- 自治体ごとに所得要件あり
- 申請方法
- 市区町村の住宅担当課またはひとり親支援窓口へ
- 相談窓口
- 市区町村の住宅担当課・ひとり親支援窓口
主な住まいの支援メニュー
住まいの支援は大きく5種類あります。それぞれ窓口が異なるため、まずはひとり親支援窓口で「住まいについて相談したい」と伝えるのがおすすめです。あなたの状況に合わせて、どれが使えそうかを一緒に整理してくれます。
| 支援 | 内容 | 窓口 |
|---|---|---|
| 家賃補助(自治体独自) | 月数千円〜4万円程度の家賃助成 | 市区町村 |
| 住宅支援資金貸付 | 家賃実費(上限月4万円)を12か月・無利子。1年就労継続で返済免除 | 市区町村・都道府県社協 |
| 公営住宅の優先入居 | 抽選倍率の優遇・入居収入基準の緩和 | 都道府県・市区町村 |
| 母子生活支援施設 | 母子で一緒に入所し自立を支援 | 福祉事務所 |
| 住居確保給付金 | 離職等で家賃が払えないとき家賃相当額を支給 | 自立相談支援機関 |
自治体の家賃補助 — あるかないかは「運」ではなく「調べるか」
ひとり親向けの家賃補助は全国一律の制度ではなく、実施しているのは一部の市区町村だけです。名称も「住宅手当」「家賃助成」「住宅費助成」と自治体ごとにバラバラなので、「(市区町村名) ひとり親 家賃」で検索するか、窓口で直接「ひとり親向けの家賃補助はありますか?」と聞くのが確実です。金額は月3,500円程度から4万円まで幅がありますが、年間にすれば4万〜48万円。引っ越し先を検討している方は、候補地の補助の有無で実質的な家賃が大きく変わります。
| 自治体の例 | 制度名 | 補助額(月) |
|---|---|---|
| 東京都世田谷区 | ひとり親世帯家賃低廉化補助(対象住宅) | 最大40,000円 |
| 千葉県浦安市 | ひとり親家庭住宅手当 | 最大15,000円 |
| 神奈川県厚木市 | 母子家庭等家賃助成 | 1,300〜10,000円 |
| 東京都東村山市 | ひとり親家庭等家賃補助 | 5,000円 |
| 兵庫県神戸市 | ひとり親世帯家賃補助(公営住宅落選が要件) | 最大15,000円 |
住宅支援資金貸付 — 「借りる」けど実質「もらえる」
見落とされがちですが、いま最も手厚い住宅支援がこれです。児童扶養手当を受給していて、市区町村で「母子・父子自立支援プログラム」の策定を受けた方が対象で、家賃の実費(上限月4万円・自治体による)を最大12か月、無利子で借りられます。そして就職や転職をして1年間働き続けるなどの条件を満たすと、返済が全額免除されます。つまり、自立に向けて動く意思のある方にとっては実質的な給付です。1年間で最大48万円の支援になるので、就労支援(資格取得)や転職活動とセットで、ひとり親支援窓口で相談してみてください。
離職・減収で家賃が払えないとき — 住居確保給付金
離職や廃業から2年以内の方、あるいはそれと同じくらい収入が減った方は、「住居確保給付金」で家賃相当額(上限あり・地域による)を原則3か月、最長9か月受け取れます。支給は自治体から大家さんへの直接振込です。ハローワークでの求職活動などが条件ですが、「家賃が払えなくて住まいを失いそう」という一番の危機を支える全国共通の制度なので、切羽詰まる前に自立相談支援機関(市区町村の生活困窮者支援窓口)へ相談してください。相談は無料で、生活全般の立て直しも一緒に考えてくれます。
公営住宅とUR賃貸 — 初期費用と毎月の家賃を抑える
公営住宅(都営・県営・市営住宅)は収入に応じて家賃が決まるため、民間より大幅に安く住めることが多く、ひとり親世帯には抽選倍率の優遇(当選確率が2倍になる等)や優先入居枠を設けている自治体が多くあります。収入基準は政令月収158,000円以下が基本で、児童扶養手当を受給している水準ならほぼ該当します。一方、すぐに住まいが必要な方や抽選を待てない方には、UR賃貸住宅も選択肢です。礼金・仲介手数料・保証人・更新料が不要で初期費用を大きく抑えられ、所得条件を満たす子育て世帯向けの家賃減額制度(子育て割など)もあります。
知っておきたい注意点
- 家賃補助制度はすべての自治体にあるわけではありません
- 公営住宅ではひとり親世帯の抽選優遇(当選率アップ)を行う自治体が多くあります
- 離職などで家賃が払えないときは「住居確保給付金」(原則3か月、最長9か月)も検討できます
よくある質問
引っ越し先を選ぶとき、何を確認すればいいですか?
自治体によってひとり親支援の手厚さが大きく違うため、引っ越し候補地の「家賃補助の有無」「医療費助成の所得制限」「保育料」を市区町村のサイトで見比べるのがおすすめです。同じ家賃でも、実質的な負担がかなり変わることがあります。
母子生活支援施設とはどんなところですか?
母子で一緒に入所できる児童福祉施設で、住まいの提供だけでなく、生活や就労、子育ての相談支援も受けられます。DVから避難したい場合の緊急保護先としても利用されています。費用は所得に応じて決まり、無料になる場合もあります。
民間賃貸の初期費用が用意できません
母子父子寡婦福祉資金の「転宅資金」(上限26万円・無利子または低利)を利用できる場合があります。また、UR賃貸住宅は礼金・仲介手数料・保証人が不要なので、初期費用を抑えたいときの選択肢になります。
住宅支援資金貸付は誰でも借りられますか?
児童扶養手当を受給している(または同等の所得水準の)方で、市区町村で母子・父子自立支援プログラムの策定を受けることが条件です。「プログラム策定」というと難しく聞こえますが、支援員さんと一緒に就労や自立の計画を立てる面談のことなので、身構えなくて大丈夫ですよ。窓口は自治体または都道府県の社会福祉協議会です。
実家を出てアパートを借りたいのですが、審査が不安です
収入が少ないと保証会社の審査が通りにくいことはありますが、児童扶養手当などの手当も収入として考慮してくれる不動産会社・保証会社もあります。またURなら保証人・保証会社自体が不要です。なお、実家を出ることで祖父母の所得制限が外れて児童扶養手当が満額受給できるようになるケースもあるので、住居費と手当の増減をセットで試算するのがおすすめです。
家賃補助は児童扶養手当の「所得」に影響しますか?
自治体の家賃補助や住居確保給付金は、児童扶養手当の所得計算には原則含まれません。安心して利用してください。ただし公営住宅の収入審査など別の制度では扱いが異なる場合があるため、気になるときは窓口で確認を。
※ 制度内容は2026年7月時点の情報です。金額や要件は改定される場合があります。申請前に必ず公式窓口でご確認ください。
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※こちらでの解説は一般的な内容であり、個別のケースへの助言ではありません。具体的な判断に迷うときは、必ずお住まいの自治体窓口や専門家にご相談ください。