国保減免・年金免除
離婚後の保険料・年金が払えないときに使える減免制度

離婚や失業で収入が激減した場合、国民健康保険料の減免と国民年金保険料の免除を申請できます。知らないと高額な請求をそのまま払い続けることになるので、該当する方は必ず申請しましょう。
- 離婚による収入減は国保減免の対象になる(最大7割減額)
- 国民年金は全額免除〜4分の1免除まで段階的に申請できる
- 免除期間も年金の受給資格期間に算入される(将来もらえる)
制度のポイント(早見表)
- 支援内容・金額
- 国保: 最大7割減額 / 年金: 全額免除〜1/4免除(段階的)
- 対象となる方
- 前年より収入が大幅に減った方(離婚・失業・病気等)
- 所得制限
- 国保: 自治体により異なる / 年金: 単身+子1人で年収約205万円以下で全額免除
- 申請方法
- 国保: 市区町村の国保窓口 / 年金: 市区町村の年金窓口またはねんきんダイヤル
- 相談窓口
- 市区町村役場の保険年金課
国民健康保険料の減免制度
国民健康保険料は前年の所得で計算されるため、離婚直後は「元夫の収入込み」の高額な請求が来ることがあります。しかし、離婚による世帯構成の変更や収入の激減は「特別な事情」として減免の対象になります。減免の種類は①法定軽減(所得が一定以下で自動適用: 7割・5割・2割)と②申請減免(災害・失業・離婚等の特別事情)の2つ。申請減免は自治体ごとに基準が異なりますが、多くの自治体で「前年比3割以上の収入減」があれば対象になります。
| 軽減区分 | 条件(単身+子1人の場合) | 軽減率 |
|---|---|---|
| 7割軽減 | 所得43万円+29万円×1人=72万円以下 | 7割減 |
| 5割軽減 | 所得43万円+29.5万円×2人=102万円以下 | 5割減 |
| 2割軽減 | 所得43万円+54.5万円×2人=152万円以下 | 2割減 |
国民年金保険料の免除制度
国民年金保険料(2026年度: 月額17,510円)が払えない場合、免除申請ができます。全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除の4段階があり、前年所得に応じて決まります。離婚した年は「特例免除」が使え、本人の所得のみで審査されます(元配偶者の所得は除外)。免除期間中も年金の受給資格期間に算入され、全額免除でも将来の年金額の1/2が保障されます。
| 免除区分 | 所得基準(単身+子1人) | 将来の年金額への反映 |
|---|---|---|
| 全額免除 | 年収約205万円以下 | 1/2反映 |
| 3/4免除 | 年収約260万円以下 | 5/8反映 |
| 半額免除 | 年収約310万円以下 | 3/4反映 |
| 1/4免除 | 年収約370万円以下 | 7/8反映 |
申請の流れと必要書類
【国保減免】①市区町村の国保窓口に相談→②減免申請書を記入→③収入がわかる書類(離職票・給与明細・確定申告書等)を提出→④審査(2〜4週間)→⑤決定通知。【年金免除】①市区町村の年金窓口またはねんきんダイヤル(0570-05-1165)に相談→②免除申請書を記入→③離婚の場合は戸籍謄本→④審査(2〜3ヶ月)→⑤決定通知。どちらも「払えない」と思ったらすぐに相談することが大切です。滞納してからでも遡って申請できますが、早いほど有利です。
よくある誤解と注意点
①「免除すると年金がもらえなくなる」→ 誤り。免除期間も受給資格期間に算入され、全額免除でも1/2は保障される。②「国保を滞納しても保険証は使える」→ 短期保険証→資格証明書に切り替わり、窓口で10割負担になる。③「離婚したら自動的に減額される」→ 誤り。必ず自分で申請が必要。④「年金免除は恥ずかしい」→ 制度として用意されている正当な権利。将来の追納も可能。
知っておきたい注意点
- 国保の減免は「申請しないと適用されない」ので必ず窓口へ
- 年金免除は毎年7月に更新申請が必要(継続免除の届出で自動更新も可)
- 免除期間中も年金の受給資格期間(10年)に算入される
- 追納(10年以内)すれば将来の年金額を満額に近づけられる
「私の場合はどうなる?」— モデルケースで見てみましょう
具体的な状況を想定して、制度がどう使えるかを計算しました。
ケース1: Oさん(29歳・パート月収8万円・子ども1人)
状況: 離婚直後、前年の世帯年収(夫婦合算500万円)で計算された国保料が月3.5万円の請求。とても払えない。
結果: 国保窓口で世帯変更届+減免申請。本人の所得(年96万円)で再計算され、7割軽減が適用。月額約5,000円に。年金も全額免除が認められた。
ケース2: Pさん(35歳・無職・子ども2人)
状況: 離婚後しばらく国保料を滞納。短期保険証になり、子どもの通院が不安に。
結果: 窓口で事情を説明し、滞納分の分割払い+今年度分の7割軽減が認められた。通常の保険証に戻り、安心して通院できるように。
知らないと損する落とし穴
「知らなかった」で損をした実例と、その対策をまとめました。
落とし穴1: 「払えない」を放置して資格証明書に切り替わる
国保料を1年以上滞納した結果、保険証が「資格証明書」に。病院で10割負担を求められ、子どもの通院を控えるようになった。
落とし穴2: 年金免除の更新を忘れる
1年目は全額免除が認められたが、翌年の更新申請を忘れて未納扱いに。将来の年金額に影響。
申請前チェックリスト
- 必須国保の世帯変更届を提出した(離婚後)
- 必須国保料の減免申請をした(または不要か確認した)
- 必須国民年金の免除申請をした
- 状況による免除の更新時期(毎年7月)をカレンダーに入れた
- 状況による追納の可能性を理解した(10年以内)
よくある質問
離婚した年の国保が高すぎる。どうすれば?
離婚による世帯変更を届け出れば、あなたの所得のみで再計算されます。さらに収入が激減している場合は申請減免も可能。すぐに国保窓口に相談してください。
年金免除の審査に落ちたらどうなる?
全額免除が通らなくても、3/4免除や半額免除が認められることがあります。また、「納付猶予制度」(50歳未満対象)もあり、こちらは本人の所得のみで審査されるため通りやすいです。
免除した分は将来の年金に影響する?
免除期間は年金額に反映されますが、満額よりは少なくなります(全額免除で1/2)。10年以内なら追納できるので、収入が安定してから払い直すことも可能です。
児童扶養手当を受けていれば自動的に減免される?
自動適用ではありません。児童扶養手当の受給は減免の判断材料にはなりますが、別途申請が必要です。ただし、児童扶養手当を受給できる所得水準であれば、国保の法定軽減(7割or5割)に該当する可能性が高いです。
国保料を滞納してしまった。今からでも減免できる?
多くの自治体では、滞納分についても遡って減免申請ができます(期限あり)。また、分割払いの相談にも応じてもらえます。「払えない」と思ったら、放置せずすぐに窓口へ。
この記事は役に立ちましたか?
※ 制度内容は2026年7月時点の情報です。金額や要件は改定される場合があります。申請前に必ず公式窓口でご確認ください。
2026年度の改定ポイント
国民年金保険料の改定(2026年度)
2026年度の国民年金保険料は月額17,510円(前年度比+460円)。免除基準の所得額に大きな変更はありません。
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※こちらでの解説は一般的な内容であり、個別のケースへの助言ではありません。具体的な判断に迷うときは、必ずお住まいの自治体窓口や専門家にご相談ください。