福岡市のひとり親家庭支援制度について

ひとり親家庭の支援制度は、ひとり親になったからといって自動的に支援が開始されるわけではありません。制度を受けるためには、基本的に自分で申請する必要があります。

福岡市で実施されている『ひとり親家庭支援制度』についてご紹介します。

児童扶養手当

ひとり親支援制度の中でもっとも知られているのは児童扶養手当になります。この制度は、子供が18歳に達する日以降最初の3月31日までが支給対象となります。ただし、母親の所得額や扶養人数などによっても異なりますので注意が必要です。2019年11月から年6回、奇数月に各2カ月分の手当が支給されています。

ひとり親家庭等医療費支給制度

シングルマザーにとって医療費はとても大きな出費のひとつです。子供の医療費はひとり親であるかないかに関わらず助成されます。そこで、ひとり親で要件を満たすことができれば、母親の医療費も助成され、ひとり親家庭で18歳に達した日以降の最初の3月31日までの児童も助成対象となっています。

助成内容は、通院の場合1ヵ月800円、入院の場合1日500円(月7日まで)は自己負担となりますが、それ以上は助成されることとなります。なお、入院中の食事代や個室代、健康診断などの健康保険がきかない費用は助成の対象となりませんので注意が必要です。

参考 福岡市の『ひとり親家庭等医療費助成制度』

母子父子寡婦福祉資金貸付事業

この事業は、母子家庭や父子家庭等を対象に、生活の安定や子供の福祉のため、各種資金の貸付けを行う事業です。生活を送るなかで、子供の教育資金や就職準備、または住宅の改修などまとまったお金が必要な時にお金がないということもあるかもしれません。そうした時に、この母子父子寡婦福祉資金貸付事業を利用することができます。

貸付金の種類

貸付金は借りる理由によって12種類に分けられており、それぞれ借りることができる限度額や返済期間も異なります。多く利用するのは、子供の教育に関する「修学資金」や「就学支度金」になるでしょう。

その貸し付けをしてもらう際に、連帯保証人は必要ですか?

貸付けには連帯保証人が必要となる市町村が多いですが、福岡市は原則、連帯保証人は不要です。ただし、連帯保証人が必要となる場合は以下のような場合です。

連帯保証人が必要となるケース

・今回申請を行う母子等が過去に当資金の貸付を受けている(又は連帯保証人になっている)場合で、その未返済額と今回申 請しようとする貸付金の合計額が300万円を超えている場合
・一つの学校で就学支度資金と修学資金の合計が260万円を超える場合
・父母のない児童が申請する場合
・貸付金の種類が、修学資金、就学支度資金、修業資金、就職支度金以外の資金の場合
・連帯保証人がいないと確実な償還が見込めないと判断される場合

高等職業訓練促進給付金事業

シングルマザーが自立して安定した生活を送るためには、安定した収入の確保が必要になります。生活の安定を図り、就職に有利な資格の取得を促すために、養成学校の受講期間中に給付金を支給する制度です。福岡市では下記の資格が適用となります。

看護師・准看護士・社会福祉士・介護福祉士・製菓衛生師・保育士・調理師・作業療法士・理学療法士・歯科衛生士・美容師

※福岡市は通信教育は対象外となっています。また、教員資格も現在対象外です。

自立支援教育訓練給付金

高等職業訓練促進給付金も就職のための資格取得に特化した支援になりますが、自立支援教育訓練給付金もシングルマザーの自立の促進を図ることを目的としています。高等職業訓練促進給付金は養成学校に通うことや資格が決められていますが、自立支援教育訓練給付金は雇用保険制度の一般教育訓練給付金の指定教育訓練講座が対象となっています。給付金の金額は、講座受講のために支払った入学金や受講料の6割に相当する額で、上限は20万円までとなっています。

ひとり親家庭等高等学校卒業程度認定試験合格支援事業

高等学校を卒業していないひとり親家庭の親または児童が、就職や転職へつなげるために設けられている制度になります。高等学校卒業程度認定試験の合格を目指す場合に、あらかじめ指定した対策講座の受講のために支払った費用の一部を支給してもらうことができます。支給額は、受講修了時給付金として、受講費用の2割相当額、上限10万円となっています。そして、合格の際には、合格時給付金として受講費用の4割相当額が支給されます。この場合は、受講修了時給付金と併せて上限15万円が支給されることになります。

ただし、この助成を受ける場合は、受講しようとする講座について受講開始前にあらかじめ講座の指定を受ける必要がありますので注意が必要です。

困った時に助けてくれる相談機関を利用しましょう

福岡市にはこの他にも悩みや困ったことをいつでも相談できる窓口がたくさんあります。困った時に助けてくれる相談機関を利用し、そして必要な支援を積極的に受けていくことをおすすめします

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